【福祉経営者が読む「私の履歴書」】心のつっかい棒|村木厚子さん(3月5日分)

その一歩が未来を変える

日経新聞「私の履歴書」から、
福祉経営者として心に残った一節を
タガイトの支援観と重ねて記録しています。

村木さんの拘置所生活は
最終的に164日間に及びました。

その長い時間の中で、
自分を支えたものの一つが、
次の考え方でした。

**「今できることに集中する」**

という考え方だったといいます。

起きてしまったことを悔やみ続けても、答えは出ない。
未来のことを不安に思い続けても、状況は変わらない。

だからこそ、

「今できること」
「次の段階でできること」

と整理し、
まずは目の前のことに集中する。

そうすることで心が落ち着き、
前に進む力が生まれるといいます。

拘置所の中では、
健康管理をすること。
裁判に向けて準備をすること。

その「今できること」に集中することで、
自分を保っていったそうです。

そしてもう一つ、
村木さんを支えた大きな存在がありました。

それが、
家族や仲間の存在です。

接見に来た弁護士が見せてくれた寄せ書き。
面会に来てくれる家族。
仲間から届く手紙。

接見禁止が解除されると、
面会は70人
手紙は500通にもなったといいます。

その中には、
サッカーの応援歌としても知られる

「You’ll never walk alone」

という歌詞を書いた手紙もありました。

そして、何より大きな支えだったのが
娘さんたちの存在でした。

将来、娘たちが人生の壁にぶつかったとき、

「あのとき、お母さんも闘った」

そう思えるようにしたい。

その思いが、
村木さんの心のつっかい棒になっていたのです。

拘置所の独房から、
ぽっかりと月が見えた夜があったそうです。

きっと同じ月を、
東京の家族も見ている。

そう思えたとき、

**「自分たちはつながっている」**

と感じたといいます。


今日のひとこと

人は一人では歩けない。
だから、人はつながる。